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金克カイジ(槐耳)顆粒 [漢方薬のいろいろ]

製品名称】カイジ顆粒、槐耳散剤(エキス剤)

【カイジ(槐耳)顆粒性状】
 カイジ(槐耳)顆粒は黄褐色またはブラウンカラーの顆粒です。生臭く甘くてほろ苦い味がします。

【カイジ(槐耳)顆粒効能】
 扶正固本(※1)、活血消癥(※2)の効能があります。主に免疫力や抵抗力の源とされる「正気(パワー)」が弱っていたり、瘀血(おけつ)が阻滞気味の方にお勧めです。また原発性肝癌の化学治療の補助薬として用いられます。更に肝臓部分の痛みやお腹の張りや倦怠感を改善する作用もあります。標準的な化学薬品による抗癌治療の基礎に基づき、肺・胃腸・乳腺癌によりもたらされる神経疲労、語気の無気力感、腹痛、お腹の膨張感、吐き気、食欲不振、硬便、軟便、息苦しさ、咳、血色不良、胸の痛み、血痰、胸のむかつき等に用いられます。
※1 漢方用語。気の根元である腎の納気を強化し抵抗力を強化する
※2 漢方用語。血流を改善し腹腔内の循環障害によって生じた腫瘤を消退させる

【カイジ(槐耳)顆粒主要成分】
 カイジ(槐耳)菌

【カイジ(槐耳)顆粒用法用量】
 経口薬です。一度に20g、一日3回を目処に服用して下さい。治療期間の目安は1ヶ月です。(または医師の指示に従ってください)
肺・胃腸・乳腺癌の補助薬として用いる場合は、治療期間の目安は6週間です。
人によっては服用後に気分が悪くなったり吐き気を催す場合があります。

【禁忌・注意事項】無し

【薬理事項】下記「金克カイジ(槐耳)顆粒の特徴」にて詳述

【保存方法】湿気を避け密封して保管してください。

【賞味期限】24ヶ月

【執行標準】国家食品薬品監督管理局薬品標準(試行)YBZ04202003

【批準文号】国薬準字Z20000109

【製造会社】啓東蓋天力薬業有限公司

【金克カイジ(槐耳)顆粒の特徴】
カイジ(槐耳)顆粒は抗癌剤だけではありません。5つの特徴があります。以下の点で普通の抗がん薬とは異なります。

1. 直接かつ明白な抗癌作用
 金克カイジ(槐耳)顆粒の主要原材料である「槐耳清膏」が肺腺癌A549等の主要に対して直接的なアポトーシス作用がある事が研究により証明されています。更にマウス実験により肉腫S-180、腹水型S-180に対してとても有効な抗癌作用がある事も証明されています。
 消化器系の悪性腫瘍(肝臓・胃・膵臓・食堂・腸癌等)に対しても有効な治療効果があります。延命期間中であっても肝臓部分の痛みやお腹の張りを和らげ食欲を増進させます。その他腫瘍(乳腺・気管支・鼻咽頭・頚椎・膀胱・前立腺癌、白血病など)にも同様の治療効果が得られます。

2.顕著な身体免疫力増強・調節作用
 腫瘍患者の免疫力低下を防止・調節・向上させる顕著な作用があります。人体のα・γインターフェロン(※2)産生、Tリンパ細胞(TL)の分裂、増殖、成熟、分化、調整などを促進します。更にある細胞因子を活性化させます。例えばインターロイキン-2(IL-2)はNK活性と協同し、そうすることで一種の免疫調節剤としての働きをします。
※2 体内で病原体(特にウイルス)や腫瘍細胞などの異物の侵入に反応して細胞が分泌する蛋白質のこと

3.副作用の軽減
 一般の抗癌治療薬にみられる大きな副作用(特に心臓・肝臓・腎臓などへの悪影響)を克服しました。脊髄抑制障害はなく長期間にわたり服用して頂けます。

4.簡単な服用かつ幅広い治療に適合
 化学的な抗癌治療後に見られる副作用にも耐えられるよう身体を強化するので、化学・放射能治療、手術前後またその他の治療法と併せて服用して頂けます。化学・放射能治療効果を増強させると同時に副作用を減少させます。

5.効き始めはゆっくり、しかし安定かつ顕著な効果
 アポトーシス作用から免疫力調整に至るまで一種の複雑な体系であり、特に免疫機能が著しく低下している患者において、金克は有効な抗癌治療薬となりえます。一般的に服用開始後15日程で、腫瘍により引き起こされていた各症状の改善が顕著になり、有効な治療効果を実感できるでしょう。

 これまで国内外の医学者たちは揃って「癌治療は、その治療中に伴う生物治療から免疫治療まで重い影響を及ぼし、これは世界で確立された癌治療に対する一般認識である」と考えていました。しかし金克は直接癌細胞を死滅させ(アポトーシス作用)、同時に生物・免疫治療が及ぼす治療効果も併せ持つ優秀な抗癌治療薬です。この抗癌治療薬は極めて稀でユニークな理想を持つ中薬です。
※注意:一ヶ月を1クールの治療期間とし、治療期間に従って服用されることをお勧めします。(治療効果に影響を及ぼします。)
 味などの原因で服用し辛い場合は、少量のレモン・オレンジ果汁と併せて服用して下さい。一般的に治療効果に悪影響はありません。
タグ:カイジ

偏たん復原丸ご使用前に必ずお読みください [漢方薬のいろいろ]

偏たん復原丸ご使用前に必ずお読みください

■偏たん復原丸の効能

脳卒中やその後遺症(半身不随)の治療と予防。脳卒中による半身不随や運動障害、言語障害などを改善し、体の痛みを和らげます。また脳卒中の発作を予防する効果もあります。薬の成分は天然生薬ですので、副作用の心配はありません。
■偏たん復原丸の使用方法

1回1粒を1日2回。朝夕、食後30分後、水、ぬるま湯、または紹興酒のいずれかで服用。
服用方法の詳細:外包を割り、なかの丸薬を小さく切って飲む。或いはそのまま口に入れて、かんで服用する。
■偏たん復原丸の成分

黄蓍、高麗人参、センキョウ、沈香、三七(田七人参)、肉桂、氷片など。
■偏たん復原丸に関する注意事項

顔面神経痛、下肢痛にもおすすめです。服用中にばこや酒をしないか、なるべく少量にしてください。

止嗽青果丸の商品紹介 [漢方薬のいろいろ]

止嗽青果丸の商品紹介

 止嗽青果丸は北京同仁堂から造られた黒褐色の小蜜丸で、やや香りがあり、味が涼・微甘・渋いです。
 止嗽青果丸は宣肺(肺の機能を高めること)、化痰(痰を除くこと)、止咳(咳をとめること)、定喘(呼吸困難(喘息)を改善すること)の作用があります。風寒風邪による咳嗽、痰が多い、胸の圧迫感、息切れ、咽が乾くなどに用いられます。

止嗽青果丸の成分

西青果(せいせいか)、麻黄(まおう)、杏仁(きょうにん)、石膏(せっこう)、紫蘇子(しそし)、紫蘇葉(しそよう)、半夏(はんげ)、浙貝母(せつばいも)、桑白皮(そうはくひ)、白果仁(びゃくかにん)、黄?(おうごん)、款冬花(かんとうか)、竜脳(りゅうのう)

止嗽青果丸の用法・用量

1回2丸を1日2回、水またはお湯で服用してください。

止嗽青果丸の使用上の注意

 使用前に必ず添付されている説明文書をお読みください。
 また、必要な時に読めるように大切に保管してください。
 用法・用量を厳守してください。
 使用後、不快な症状が感じた場合は、直ちに使用を中止し、医師又は薬剤師にご相談してください。

アルコールの適量とは? [漢方薬のいろいろ]

体脂肪は男性より多いため、その分だけ水分が少ないといえます。
アルコールは脂肪には溶けにくいため、お酒を飲んだときの血中アルコール濃度が男性よりも高くなります。
さらに、女性ホルモンにはアルコールの分解を抑える作用があるといわれています。
女性にとっての適量は、男性よりも少ないという認識を持ちましょう。ウコンは漢方にも使われ、高い薬効が期待されています。いくつか種類がありますが、春ウコンはコレステロールの低下、秋ウコンは肝臓の機能を向上し、紫ウコンは胃腸をサポートすると言われています。

アルコールの適量とは?

アルコール摂取量の基準とされるお酒の1単位とは、純アルコールに換算して20gです。
この1単位を各種アルコール飲料に換算すると以下になります。

ビール : 中びん1本(500ml)
日本酒 : 1合(180ml)
ウイスキー : ダブル1杯(60ml)
焼酎  : 0.6合(110ml)
ワイン : 1/4本(180ml) 

以上が目安となります。


タグ:アルコール

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肝臓はいわばアルコールの処理工場 [漢方薬のいろいろ]

肝臓でできた酢酸は、全身を巡るうちに水と炭酸ガスに分解され、最後には体の外に出ていきます。
体に入ったアルコールの数%は体内で代謝されないまま尿や汗、呼気となって、体の外に出ていきます。

肝臓はいわばアルコールの処理工場です。その代謝スピードには個人差はありますが、平均すると体重60~70キロの人で1時間におよそ7グラム程度といわれています。

女性の場合は男性に比べてより少ない飲酒量、より短期間(男性の半分と言われる)でアルコールの害を受け、アルコール依存症や肝臓障害、すい臓障害など、アルコール性の内臓疾患になってしまいます。

この理由は、女性は体も肝臓のサイズも男性よりも小さいことにあります

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お酒は種類も味わいも千差万別 [漢方薬のいろいろ]

お酒は種類も味わいも千差万別ですが、体や脳に影響を及ぼしている正体はアルコール=エチルアルコール(C2H5OH)です。

体内に入ったアルコールはどう分解される?

口から入ったアルコールは胃から約20%、小腸から残りが吸収されます。
そして血液に入ったのち大半が肝臓で代謝され、有害なアセトアルデヒドを経て酢酸に分解されます。

血液に入ったアルコールが脳に到達すると、アルコールが脳の神経細胞に作用し、酔った状態になります。

肝臓で分解しきれなかったアルコールは、肝静脈を通って心臓に送られ、ここから脳を含め全身へと巡っていき、再び肝臓に戻って分解されます。

タグ:お酒

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人のフェロモン [漢方薬のいろいろ]

人の鋤鼻器(じょびき)の働きはまだ解明されていないと言いますが、人間も同様に鼻の奥(鼻中隔)にヤコブソン器官が存在し、異性の性フェロモンを感じるという科学者もいます。あくまでも推測の域を越えませんが、きれいな女性を見た男性がうっとり見とれる場面でよく使われる「鼻の下が伸びている」という表現も、もしかしたら非常に科学的な根拠に基づいているのかもしれませんね。

人が人を好きになるには人それぞれの多様な要因があり、その中で更にそれぞれプライオリティーが異なります。ルックス、ヘアースタイルなど外見に対するプライオリティーが高い人もいれば、パーソナリティーやフィーリングなどを重要視する人もいるでしょう。あるいは遺伝子や血統、財産にピントを絞っている方もいるかもしれません。一方、自分の条件を完璧に満たしているにも関わらずどうしても好きになれない人や全然タイプではないのに惹かれてしまうケースもあります。

人のフェロモンについての研究は現在進行形であり、明確な結論は出ていませんが、マウスの鼻に特殊な受容体が見つかり、尿に含まれる臭いを区別できるとことが分かったことで(英科学雑誌「Nature」August 10, 2006による)、人間でもフェロモンを感じる受容体がみつかることも期待されています。もしも人がフェロモンを受容できるのだとしたら、もしかしたら「好き?嫌い」についても無意識の中でフェロモンが何らかの影響を与えているのかもしれませんね。


人のフェロモンを感知す器官
過去、人にはフェロモンはなく感知する器官も存在しないと考えられていました。しかし、1987年頃にデービッド?バーライナー氏によって、ヒトにもフェロモンがあり、それを感知する器官があることが発見されました。

人間の皮膚から生じる物質について研究をしていた彼は、ある時、人間の皮膚から採取されたあるエキスの入ったビンを、研究室に蓋を閉め忘れて置きっ放しにしていたところ、理由もなく研究員の間で同志愛のようなものが湧き上がっていました。数か月後、そのエキスが入ったビンに蓋をすると、これまで通り議論が度々起きるようになりました。

これをきっかけに、ヒトフェロモンの研究が進められ、当時科学者の間では退化した不要の器官であると思われていたヒトの鼻の中にある小さなVNO=鋤鼻(じょび)器官が、フェロモンを感知し、脳の視床下部が反応することで、人間の行動に影響を与えることを発見しました。

また、人間の皮膚細胞を使ってヒトフェロモンのメカニズムを研究し、女性から抽出されたフェロモンは男性に対して、男性から抽出されたフェロモンは女性に対して働きかけることを突き止め、人工的にそれらのヒトフェロモンを作り出すことに成功しました。そのヒトフェロモンは、学術誌「steroid biochemistry and molecular biology(ステロイド生化学と分子生物学)」で、ヒトに対して作用することが科学的に実証され、1992年にはアメリカで2000年には日本で特許を取得しました。

デービッド?バーライナー博士
1. ヒトにもフェロモンを感知する器官が、鼻の中に存在すること。
2. ヒトにしか効かないヒトフェロモンが存在し、ムスクなどの動物性フェロモンは、同じ動物同士にしか作用せず、ヒトには何の効果もないこと。


フェロモン香水の効用
フェロモン香水とはつけるだけで異性が近づいてくるというちょっと怪しい側面もありますが。フェロモンそのものは純粋に科学的なお話。人間だけが無縁であるということもありません。ただ、フェロモンが有効であることと、その辺の商品が使い物になるかどうかは、かなり相違があります。ここでは数多くある比較リストやバナーを並べるのではなく、実際に使えるかどうかというポイントに的を絞って実践的な情報を抽出。良いものであれば使わなくては損をする... そんな競争時代でもあります。

少しでも高く理想の異性を求める時代
経済的に自由化が進み貧富の差が拡大していますが、恋愛や結婚においても同様の2極化現象が深刻化しています。モテル人間は少数で、その周りにどっと殺到する。そのため、恋愛難民?結婚難民が多数生じています。少子化時代、個人主義とかいっても、みんな恋愛したくないわけじゃない。良い相手にめぐまれないだけのことで、恋愛したい?結婚したいという要求はむしろ高まっています。そのような状況では、やはり競争力がないと、なかなか良い相手をゲットできません。しかし、競争力がある人なんてごく少数。したがって、世間では色々な恋愛講座などが盛んですが、精神論だけでは限界があり、一部の人たちは現状打開のため人間の動物的な側面に着目して、もうすでにその方法を利用しています。フェロモンのパワーは、一部テレビ番組でも立証されていますが、信じる人だけが上手に使って、いい男やいい女をゲットしている...それが現状といえるでしょう。

彼氏や彼女の浮気防止
一般的な用途としては、異性にモテルこと。いい男やいい女をゲットすることですが、それ以外に活用している人も多いようです。つまりは、彼氏や彼女の浮気防止に使えるという報告があります。最近では、不倫なんて不倫じゃないみたいなモラル軽視社会になっていますから、彼氏や彼女がいてもまったく安心なんてできません。いつ浮気するかとハラハラしている人も多く、色々な人からその手の相談を受けています。フェロモンの存在は「たけしの万物創世記」や「特命リサーチ200X」でもアンドロスタノール誘導体として証明されていますし、目隠しした女性の前に男性を並ばせ、フェロモンをたらしたTシャツを着ている男性を女性が自然と選んでしまう実験はあまりにも有名です。このような理由からも、フェロモンの活用についてそろそろ真剣に考える時期といえます。大事なことは、知っている人だけが使ってトクをしている...そのような社会の現状において、知っている側に立つことの優位性ということが言えると思います。

色々試して穴場でトクをした人
人生知らないと損をすることが多いですが、たとえば、出会い系なんかでもゴミみたいなところと本当に出会えるところの違いでは天と地。最近では、フェロモンを使ったと称するシャンプーやクリームなどもありますが、多くの場合、効果は??なこともあります。しかし、意外に素朴な使い方をした場合に成功する事例も多いし、色々やってもダメな場合もあるようです。実際、梅原と浅井が試しても、最初は色々と失敗する(ふぇろ惑星、フェロモンボディ、○○クリームはいずれも失敗)ことが多く、もうダメかという時期もあったのですが。結局、合コンなどでもかなりのヒット率を上げるところまで...もっとも成功率が高いと感じたフェロモン香水がホークでした(女性用はスワン)。化粧品登録(厚生省承認)された唯一のフェロモンであるため、安全性には問題ないと思います。ただ、安全性が高くてもこの手の代物は効果がなければ、まったく無意味です。とにかく、自称するほどモテ無い男であった編集局の浅井(当時36才)が、9歳年下のちょっとセクシーな女性と付き合うところまで行った事実は大きいものがあります。
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「漢方薬」は、数千年にわたる [漢方薬のいろいろ]

「漢方薬」は、数千年にわたる効き目や安全性に関する長い経験に基づいて、特有の理論体系を築き上げ、いくつもの生薬を組み合わせて調合されています。そのため、一つの漢方薬でさまざまな症状を治し、複合的な効果を期待することができます。

まさに、高齢社会を迎えて、いくつもの症状をかかえ、たくさんの薬をのまなければならないお年寄りに適した薬だといえましょう。 さらに「漢方薬」は、西洋医学では対処しにくい半健康状態から慢性疾患にいたるまで、広い症状に対処できるお薬です。 広く使われ、科学的な研究も進むようになってきて、「漢方薬」が今の医療にとって大切な薬であることが、西洋医学からも認められてきています。

現在、多くのお日常の診療で漢方薬を使っており、大学病院や総合病院でも漢方外来をもうける施設が増えてきています。


糖尿病 消渇病 の漢方療法 [漢方薬のいろいろ]

 成人病の代表格といえば糖尿病です。百万人の病気ともいわれ、会社の健康診断で軽い糖尿病が発見されるケースは珍しくありません。この病気は、古人をも悩ませ続けたものとみえて、例えば紀元前1500年ごろのエジプト遺跡から出てきたパピルス紙にも“多尿?ロ渇?体重減少”という糖尿病特有の症状の記載があるといわれます。

 現代医学的に言えば、老化とともに全身のホルモンバランスの崩れから、血糖値の高くなるケースが多いとされています。全身のバランスコントロールを心がけるうえでも、漢方薬は格好のクスリとなるはずです。

 中国でも、紀元前500年ごろに著されたと伝えられる中国漢方のバイプル「黄帝内経」に、「消渇(しょうかち)」という病名が登場します。体力の消耗とノドの渇きが激しい疾患ということで、今日の糖尿病に相当するものだとされています。

 この「消渇病」の漢方療法が確立したのは、今から1000年ほど前のこと。糖尿病の三大症状といえば、ロの渇き、多尿、食欲の高進(重症では低下)の3つです。3症状の強弱によって処方も変わる。この中の、どの症状が最も強く出るかによって、消渇病を上消?中消?下消の3つのスタイルに分け、それぞれの漢方処方が考案されて効果をあげるようになりました。

 ロ渇の強さが特徴の上消タイプには、ノドの渇きをとる百虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)や八仙丸が効果的です。大半の糖尿病は、体液の消耗によるノドの渇きや、疲れ、精力の減退を訴えます。これはまさしく老化による腎(じん)虚の症状であり、このような場合には腎を補強し、体液を増す作用のある八仙丸の適応ということになるわけです。

 食べても食べても満腹感のない中消タイプには、食欲高進のもとになっている胃の熱をさましながら、体液を増すことが必要で、増液湯(ぞうえきとう)に黄連(おうれん)を加えて服用するのが一つの方法です。

 尿の多い下消タイプには、ほてり感が強いときは六味地黄丸を桑ひょう蛸(そうひょうしょう)、金桜子(きんおうし)などを煎じた液で服用するなどの方法があリます。とりわけのぼせ感の強いときは知柏地黄丸(ちばくじおうがん)が適しています。これら三つの症状は、同時にあらわれることも多く、その場合には前述した処方を組み合わせたり、各人に合わせた漢方処方を考えることになります。

 この病気は治りにくいものですが、食事や運動療法を取り入れて体調をうまくコントロールしていくなら、一病息災とすることも可能です。

漢方薬とはどのような薬 [漢方薬のいろいろ]


漢方薬はいくつもの生薬を組み合わせて作られる薬です。

漢方薬は、数千年の年月をかけて、患者さんの症状に合った生薬の組み合わせ(処方)を生み出しました。それをもとに、日本の現状に合わせて発展させてきたのが、漢方薬です。

小さくきざんだ生薬を煎じてのむ、伝統的な煎剤もありますが、今、わが国で広く使われているのは、煎じ薬を乾燥させてアルミパックに入れ、持ちやすく、また飲みやすくしたエキス剤(医療用漢方製剤)です。

漢方薬の基本的な考え方は、人がもっている病気を治す力を高めることです。

よく「漢方」イコール「漢方薬」と思っている方がいますが、漢方薬は漢方医学という東洋医学の一部で、他に針灸、養生、按摩、気功?太極拳なども、漢方医学の治療法です。
これらはみな、誰もがもともと持っている、病気と闘い、治す力(自然治癒力)を高め、からだを整えることを基本にしています。

漢方薬は、一人ひとりの個人差を重視して、 使い分けています。

そのため漢方は、病名で診断することだけでなく、患者さん一人ひとりの体質や病気の状態を見きわめながら、最適な漢方薬を使い分けていく、いわゆる「オーダーメード」の治療だといえましょう。

ですから、同じ病気でも患者さんの状態によってのむ薬が違ったり(同病異治)、ひとつの薬がいろいろな病気に応用される (異病同治)こともあります。

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